肺炎を予防する! 肺炎球菌ワクチンとは?~目利きのツボ~

2014年03月03日 02時20分

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肺炎による死亡リスクが激減する

肺炎球菌ワクチンの最大のメリットは、肺炎による死亡や重症化のリスクを半減することで、インフルエンザワクチンとの併用効果は国内外で証明されています。長崎県の高齢者786人を対象にした調査では、75歳以上の人が肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンを両方とも接種したことで、肺炎罹患率が59・1%、肺炎入院率が57・3%減少したことが分かりました。肺炎による炎症が起こると動脈硬化が進むため、肺炎球菌ワクチンの接種は、一見関係なさそうな心筋梗塞や脳卒中の予防にもつながります。

なお、生後2カ月から5歳までを対象にした小児用肺炎球菌ワクチンは、成人用とは全く別のもので、肺炎球菌感染による髄膜炎や菌血症による肺炎の予防を目的にしたワクチンとなっています。赤ちゃんが髄膜炎になると、死亡したり、難聴などの障害が残ったりする恐れがあります。生後2カ月以上の赤ちゃんがいるご家庭では、早めに接種させておきたいワクチンの1つです。

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